The Triple Block time control

2017年からICCFで時間管理方式として試行採用されたThe Triple Block time controlについての説明です。

States and Regions Correspondence Chess Championship (S&RCCC)

で採用されています。

The Triple Block time control of 50/75/1 (Fifty days clock, 75 bank, and one day added for each of the first 50 move)
http://welshccf.org.uk/content/139
の例では、

基本、50日の持ち日数があり、日が過ぎる度に減算していきます。
持ち日数が0となると無条件時間切れ負けです。
1手指すとまず、1日持ち日数が増えます。
持ち日数が増えるのは50手目までで、51手目以降は増分がありません。

持ち日数の上限は50日で、
超えた持ち日数は、予備の枠(bank)に蓄積されます。
予備の枠(bank)は最初は75日で、
1手指すとまず、1日持ち日数が増え、
予備の枠(bank)から持ち日数の上限50日に足りない分が補充されます。
当然予備の枠(bank)はその分減ります。

そのため、裁定は、中途離脱が発生する場合以外はありません。
また、休暇申請もありません。休暇の代わりが予備の枠(bank)です。

たとえば初手が50日目で時間に余裕がある場合は、
残り0日XX時間となります。
ここで、1手指すと1日増えて、予備の枠(bank)が49日減ります。
持ち日数は50日、予備の枠(bank)は、26日です。

当然、初手を51日目に指すつもりなら、残りは0日以下なので、
指す前に、時間切れ負けとなります。

この方式では、50+50+75=175日が最大の延べ持ち日数なので、
350日で試合が終了するということになります。

今後この方式が増えるかは、この試行での試合が増えて、大きな問題がないとなれば、広まってくような気がします。