ICCF ウェブサーバ対局規則 試訳

ウェブサーバー対局のルールは整備中です。

ウェブサーバー対局はICCFのシステムをレンタルしている現在、トーナメントはICCFのルールにより運営されることになります。そこで、ルールの大略を知るため、また原文を読む参考とするため、私的な試訳を掲載することとしました。

私的な試みの翻訳ですから、ルールとしての効力はありません

また誤訳や欠落などがあってもいっさい責任を負いません

この試訳に代わってJCCAとしての翻訳がいずれ掲載されると思いますが、その場合もあくまで翻訳ですのでルールとしての効力はありません。原文もお読みください。"ルール"のページにリンクがあります。

ICCF ウェブサーバ対局規則(2009年1月1日以降適用)試訳

{“{”と“}”の中は訳注である}

{この試訳はルールとしての効力を持たない。効力を持つのは原文のみである}

{原文URL:http://www.iccf.com/rules/2009/PRWebserver2009.pdf}

{これは最新ではありません。最新版原文URL:http://www.iccf.com/rules/2009/PlayingRulesServer.pdf}

{チームに関するものは省略}

1) 競技の原則

a. この規則または他のICCFの規則に別段の定めがない限り、ゲームは FIDE の Laws of Chess に従って行う。

b. トーナメントの運営とゲームの進行に責任を負う者としてトーナメント・ディレクターを置く。

c. TEAM: {省略}

d. TEAM: {省略}

e. 対局はICCFウェブサーバを用いて行われる。競技者がインターネットに接続できなくなり、いかなる理由であれ30日以内に回復できなかったときは、トーナメントから中途離脱したとみなされることがある。30日の期間は年に1回許容される。

f. ゲームが正常に進行し通常の終わり方をしたときは、ゲーム結果は自動的に記録されシステムによりトーナメント・ディレクターに通知される。その他のいかなる場合も、競技者はトーナメント・ディレクターに申し立てまたは報告を行い、問題の解決を計る義務がある。
{通常の終わり方とは、メイト、ステールメイト、リザイン、ドローの合意で終わること。局面反復や50手ルールで相手がドローに合意しないときや、持ち日数超過での勝ちはTDへの申立が認められて、はじめてドローまたは勝ちとなる}

f. TEAM: {省略}

g. この規則は、トーナメント告知または開始指示書に別段の定めがない限り、ICCFウェブサーバを用いるすべてのトーナメントに適用される。

2) 送信

a. 指し手はすべてICCFウェブサーバ上で操作することにより送信される。

b. 手が指されるとICCFウェブサーバ・システムは、指し手と関連情報のEメールを対局相手に直ちに送信する。
{受信しない設定もできる}

c. 競技者はICCFウェブサーバ上の自分のゲームすべての進行と時間消費の状況を監視する義務がある。
{なぜならEメールは事故による遅延、不着もありえるので。Eメールの不受信を言い訳にすることはできないので注意}

3) 返信不履行

a. 14日間にわたり手を指さない競技者に対して、ICCFウェブサーバ・システムはEメールの注意書を自動送信する。28日後(最初の注意書から14日後)にも再び送信する。最終の注意書は35日間手を指さない競技者に自動的に送られる。

b. 35日後の最終注意書を受け取った競技者は、トーナメント・ディレクターと対局相手に、対局を継続する旨を5日以内に連絡しなければならない。それまでに連絡がないときは、トーナメント・ディレクターはその競技者の負けとしてよい。

b. TEAM: {省略}

4) 予想手(イフ・ムーブ)の提案

a. ウェブサーバ対局では予想手の提案はできない。
{イフ・ムーブは(トーナメントによるが)可能となったはずだが、ルールはそのままである}

5) 記録と報告

a. ICCFウェブサーバ・システムは対局に関するすべての送信と指し手と日付の記録をトーナメントの終了まで保管する。トーナメント・ディレクターの要求があれば参照に供することができる。

b. 念のため各競技者は指し手すべてと両対局者の消費日数の記録を、ゲーム終了のシステムからの最後の通知(2b参照)まで保管すること。トーナメント・ディレクターの求めがあるときは、これらの情報を報告しなければならない。

c. トーナメント・ディレクターの求めに応じない競技者はトーナメントから中途離脱したと見なすことができる。

d. 住所またはEメール・アドレスの変更はシステム上の "personal settings" で、その競技者が設定しなければならない。

d. TEAM: {省略}

e. ゲームに関して競技者間に意見の不一致が生じたときは直ちにトーナメント・ディレクターに通知しなければならない。{TDにEメールするためのメニューがある}

e. TEAM: {省略}

f. ハードウェアまたはソフトウェアに相当程度の故障が起きたときは直ちにトーナメント・ディレクターと対局相手に通知しなければならない。

e. TEAM: {省略}

6) 持ち時間(日数)と罰則

a. 各競技者には10手につき50日の持ち時間が与えられる。ただしトーナメント告示により異なる持ち時間が明示されたときはこの限りではない。

b. 余った持ち時間は持ち越される。{他の対局方法の場合と同じ}

c. 消費時間は通常どおり日単位で計算される。24時間未満の消費時間は切り捨てられる。

d. 1手の考慮に21日以上を使ったときは、20日を超える部分を2倍して消費日数を計算する。例えば、1手に暦上の23日を使うと消費日数は26日となる。これは 3b の注意書などのための計算には用いない。注意書などの計算は暦上の日数による(休暇を除く)。言うまでもなく、持ち日数超過の計算には効果を及ぼす。

e. ICCFウェブサーバの日付・時刻の基準は グリニッジ標準時 (GMT) またはサーバ所在地による中央時間とする。

f. 制限日数を超過した競技者はゲーム没収 {による負け} となる。
{自動的にそうなるのではなく、対局相手がTDに申し立てをしなければならない}

7) 休暇

a. 各競技者は暦年に合計30日までの休暇を取ることができる。

b. 休暇を取るときはウェブサーバ・システム上の機能を使って、前もってその情報を発信しなければならない。休暇期間中の競技者は指し手を送ることができない。
{「前もって」は他の対局方法の場合と同じ。当日からの休暇は通常は取れない、翌日から}

c. なお、トーナメント・ディレクターは1年につき30日の追加休暇を許可することができる。例外的事情にあっては日付をさかのぼって与え、またさらに延長することもできる。このような休暇願いはトーナメント・ディレクターに送ること。

8) 中途離脱、死亡(と代理{チーム・トーナメントの場合} )

{中途離脱 < withdrawal。これは通常、戦争、国内紛争、自然災害や重い病気でのみ許されることで参加中の全トーナメントに効果が及ぶ。軽々しく考えないこと。}

a. 死亡の場合、その競技者の残りゲームはすべては裁定に付される。ただし1局も終了したゲームがないときはその競技者のすべてのゲームはキャンセルされる。

b. 中途離脱について、トーナメント・ディレクターはトーナメント・ルール 6.3 に従い決定する。

a. TEAM: {省略}

b. TEAM: {省略}

c. TEAM: {省略}

d. TEAM: {省略}

9) 裁定

定められたゲーム終了日までに結果(勝ち、ドロー、負け)の同意に至らないとき、または中途離脱が認められたときはトーナメント・ディレクターは裁定の手続きを開始する。

10) 決定と提訴

a. この規則を破った競技者を、トーナメント・ディレクターはペナルティーを科すか、または失格とすることができる。

b. この規則に定められていない事柄は、ICCFの法と規則による原則やガイドラインにより、また FIDE の Laws of Chess に則りトーナメント・ディレクターが決定する。システムの機能停止があった場合、各競技者の消費時間を修正するかはトーナメント・ディレクターが決定する。

c. すべての競技者は、トーナメント・ディレクターの決定を受け取ってから14日以内に ICCF 裁定委員会の各チェアマン宛てに(ICCFウェブサーバに備えられた機能を用い)提訴することができる。裁定委員会の決定が最終である。

c. TEAM: {省略}

[この対局規則は 2008年プレヴェン(ブルガリア)での ICCF 会議で採択され、2009年1月1日より施行される。]
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