Pigeon Logの使い方
Ver 1.2.69(ウィンドウズ版) 2007年4月
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はじめに
Pigeon Logはチェスのゲームを記録しスコアを生成します。
画面上のボードでコマを動かすことにより間違いのないPGN形式のスコアが得られ、またPGNタグの書式に則った記述も容易になります。
保存は独自形式のファイルですが、あるPGNゲームの全体またはムーヴのコピー&ペーストで外部とやり取りします。
Pigeon Logは、主に次のような使い方を想定しています。
A)通信チェスを行うが者が自分のゲームを記録する:
保存した書類を開けば記録した最後の局面が再現します。並べ戻しの手間を省き、ブランダーや“不可能な指し手”、“不明瞭な指し手”を防ぎます。
“不可能な指し手”はそもそも生成できません。スコアはコマを動かして生成するので“不明瞭な指し手”を記述する可能性ゼロです。
ボタンのワンクリックでゲーム全体またはムーヴをコピーし、他の電子文書にペースト(貼り付け)できるので転記の間違いがありません。
ゲーム結果報告書の作成()も同じように容易になります。
概要 ― ゲームを記録するをまず読んでください。
B)トーナメントディレクターが受け取ったゲーム結果報告を電子文書化、確認、整形する:
キーボードでスコアを入力する代わりに画面上のボードでコマを動かすのでタイプミスなくなり、チェックの記号の付け忘れや“不明瞭な指し手”を入力してしまうミスも防げます。
またe-mailでの報告書をペースト(貼り付け)すれば誤記を検出でき、コピーボタンで再びPigeon Logからの取り出せば、報告書に適したフォーマットのテキストが得られます(Pigeon Logにバグがなければ!)。ご注意:補正して解釈する場合があります。エラーを検出しなかったときも、Pigeon Logからコピーで取り出したものを使ってください。
概要 ― ゲームを記録するPGNゲームをペーストする参照。
C)JCCA公式サイトやその他のウェブサイトにあるPGNゲームを鑑賞する:
PGNはテキストですから外部のデータをコピーしてPigeon Logで表示するのは容易です。
PGNゲームをペーストするゲームを鑑賞する(自動再生)参照。
またPigeon Logは既存のPGNアーカイブを開き、個々のゲームを鑑賞することができます。(この機能はこのバージョンではインプリメントされていません)
D)JCCAのメールマガジンやメーリングリストのテキスト図面をグラフィックで見る:
テキスト図面に付記されているFEN/EPDをペーストする(貼り付ける)と画面上のボードに局面が表れます。ボタンひとつ、簡単!

Pigeon Logは一切の注釈(コメント、commentary: 「{ }」と「;」や「!」、「!?」などを含む)に対応していません。またPigeon Logは変化(variation, recursive annotaion:「( )」)に対応していません。
なお、プログラムの名称の一部にLog(ログ)という単語が含まれていますが、ある動作をした日時を記録するなどの機能はありません。悪しからずご了承ください。
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Pigeon Logはフリーウエアです。作者は著作権を留保しますが再配布は自由です。ただし、実行ファイルとこの説明書など付属書類の、名称・構成・内容を変更しないでください。また、万が一このソフトウエアの使用などによってデータ損失等、直接間接を問わずいかなる損害・障害が生じても、作者および再配布者は責任を一切負いません。作者はこのソフトウエアに関していかなる義務も負いません。
このエディションはJCCA専用ですが、JCCA事務局のご厚意により非会員の方の使用を妨げません。ただJCCA向けに特化されている部分がありますのでご留意のうえお使いください。JCCA(Japan Correspondence Chess Association、日本通信チェス協会)への入会をお勧めします。あなたのチェスライフをより豊かにするでしょう。

いかなるソフトウェアにも最低6つのバグがある* といわれています。
連絡先などの情報は下記サイトにあります。
http://www.?????????/?????/
バグ報告、改良提案、感想、疑問点などをお気軽にお寄せください。
このJCCA専用エディションに関するご連絡はJCCAメーリングリストまたはJCCAの掲示板にてお願いいたします。

もくじ
0はじめに
1概要 ― ゲームを記録する
2コマを動かす(ゲームを進める)
3ムーヴを取り消す
4ゲーム終了をマークする
5PGNタグを編集する
6保存する / 開く
7PGNゲームをペーストする
8ムーヴをペーストする
9ゲーム内の局面移動
10ゲームを鑑賞する(自動再生)
11ゲーム / スコアをコピーする
12ファイルメニュー
13編集メニュー
14オプションメニュー
15ヘルプメニュー
16ボタン一覧
17フォルダーとファイル、アンインストール
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1 概要 ― ゲームを記録する
Pigeon Logを起動したら(すでにゲームが表示されている状態なら[ファイルメニュー / 新規ゲーム]で起動直後と同じ状態にします)、まず画面右側のPGNタグを入力しましょう。各フィールド個別の説明は、それぞれイヴェントタグサイトタグ日付タグラウンドタグプレーヤー名タグレイティングタグを参照してください。
必須タグ間の移動は目的の編集フィールドをクリックするか、タブキーで順番に移動します。それ以外のタグが必要なときはその他のPGNタグを使って入力します。
PGN共通7つの必須タグとJCCA固有の3つの必須タグでは、いわゆるTag Valueのみを入力します。[TagName "Tag Value"]のTag Valueの部分です。いずれの場合もクォーテーションマークやその外側を入力する必要はありません、入力してはいけません。
ゲームの結果(Result: "*", "1-0" etc)はここでは入力できません。ムーヴを記録してから左下のボタンを使い設定します(終わったゲームではコマを動かせません)。
途中で保存するする場合はWhiteとBlackのプレーヤーの名前を入力してからにするとよいでしょう。
それでは、ボードのコマを動かしてゲームを記録しましょう。コマを動かすを参照してください。ウィンドウ右下のスコアを直接編集することはできません。始めたばかりの自分のゲームなら、 1. e4 などの1手だけかもしれませんね。
ボードはいつでも上下反転させることができます。黒番のゲームなら、その方が見やすいかもしれません。反転したまま保存すると、次に開いたときにも反転した状態で表示されます。
編集が終わったら(途中ででも)保存してください。ゲームごとに一つのファイルとして保存されます。必要に応じて『全体(タグ付き)コピー』ボタンなどで PGN形式のスコアをクリップボードに取り出し利用してください。いったんプログラムを終了し、あるいは他のゲームを閲覧・編集した後に、保存したゲームを再び開くには[ファイルメニュー / 開く]の他に[ファイルメニュー / 最近保存した書類]も使えます。
ダブル・ラウンドロビンのトーナメントに参加していて、同じ相手とのゲームをもう一つ記録するなら[ファイルメニュー / 初期配置...]が便利です。
保存していなくてもPGNのスコアなどをコピーできます。ペーストして検査・整形、報告書の作成など、保存するまでもない場合も多々あります。
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JCCAへのゲーム結果報告書について
報告書は『全体(タグ付き)コピー』ボタンでPGN形式のテキストデータを取り出し、メモ帳などのエディターやワードなどのワープロ、あるいはメーラーに貼り付けて作成してください。
報告書はPGN形式で提出することが求められていますがPigeon Logの書類自体は独自形式です。ですから報告書あるいはその一部として使用するべきではありません。また報告書には報告者の当該トーナメントでの成績を付記することになっていますが、Pegon Logの書類はこの情報を記録できません。忘れずに付け加えてください。
Pegon Logの書類はPegon Logで開かないと読めません。Pegon Logを利用していない者は読めません。報告書がPGN形式とされているのは、誰でもすぐに閲覧できるテキストデータでの提出が要求されていることでもあるでしょう。
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2 コマを動かす(ゲームを進める)
ボード上のコマを動かすと右下の欄にスコアが生成されます。
コマを動かすには、ここに述べる他にムーヴリストをペーストする方法があります。
マウスでコマを動かすには2通りの方法があります。
a)ドラッグ と b)クリック&クリック です。お好みで設定を変えて下さい。[オプションメニュー / 設定]です。

a)ドラッグ 駒を始点から終点にドラッグします。
コマをマウスボタンでプレスするとコマが浮き上がるように少し動きます。ドラッグを開始します。マウスボタンを離すとき、どのマスを指しているかはポインタ(マウスカーソル)のホットスポット(先端のところ)がどのマスにあるかで決まります。コマの絵がどのマスにあるかではありません。
ドラッグを中止するには、元のマスかボードの外でドラッグ終わらせます。

b)クリック&クリック ゲームソフトにあるような「始点をクリックして終点をクリック」の方法です。
始点をクリックするとそのマスにブルーの枠が付きます。動きを中止するには、元のマスかボードの外をクリックします。終点をクリックすると、そのマスに一瞬だけ枠が表示され、移動後のボードが表示されます。

キャスリングはキングの動きですからキングを動かします、例えば、e1からg1に。
プロモーションは選択のダイアログが開きますから指示します。
イリーガルムーヴは記録できません。

ゲーム終端でしかコマは動かせません。たとえば、1. e4 e5 2. Nf3と進んだゲームを『< 前』ボタンなどで何手か戻した状態ではコマは動かせません。『最後 >>』ボタンを押してください。
終了しているゲームのコマは動かせません。『* 未定』ボタンを押してリザイン、合意によるドローなどでのゲーム終了を解除します。メイト、ステイルメイトで終わったゲームは『取消し』ボタンか『切詰め』ボタンで最後のムーヴを取り消す必要があります(ムーヴを取り消すを参照)。
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3 ムーヴを取り消す
最後の白か黒のムーヴ (one ply)、を取り消すには『< 取消し』ボタンを押します。チェスの数え方の1手を取り消すには2回押すことになります。取り消しの回復はできません。
『< 前』ボタンなどで何手か戻り、次のムーヴ以降全部を取り消すには『切詰め <<』ボタンを押します。切り詰めの回復はできません。
取り消し、切り詰めの回復はできません。駒の動き、局面移動のアンドゥーは機能しません。悪しからずご了承ください。
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4 ゲーム終了をマークする
チェックメイトとステイルメイトはゲームを終了させます。Pigeon Logでもゲーム終了となり、それ以上コマを動かすことができなくなります。
それ以外のゲーム終了を記録するにはダイアグラムの下、結果設定のボタンを使います。
『1-0 白勝』ボタン  白勝ち
『1/2 ドロー』ボタン ドロー
『0-1 黒勝』ボタン  黒勝ち
『* 未定』ボタンは、上記3つのボタンによる終了を取り消してゲーム未完了の状態にします。メイト、ステイルメイトで終わったゲームに『* 未定』ボタンは使えません。『取消し』ボタンか『切詰め』ボタンで最後のムーヴを取り消す必要があります(ムーヴを取り消すを参照)。
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5 PGNタグを編集する
タグ編集フィールド間の移動は目的の編集フィールドをクリックするか、タブキーで順番に移動します。
必須タグ以外のタグが必要なときはその他のPGNタグを使って入力します。
いずれのタグでも、いわゆる全角の文字が使えないことはスコア部分と同様です。半角カタカナも使えません。半角の文字(ASCII 32 - 126 10進)を入力してください。貼り付けた文字列に全角文字があった場合、可能なら半角文字に変換され、その他は捨てられます(対応テキスト・エンコーディングはシフトJISのみ)。
PGN共通7つの必須タグとJCCA固有の3つの必須タグでは、いわゆるTag Valueのみを入力します。[TagName "Tag Value"]のTag Valueの部分です。クォーテーションマークやその外側を入力する必要はありません、入力してはいけません。
必須タグでは該当するデータが得られないときの代替表記がそれぞれ決められています。新規ゲームの状態ではこれらの既定値が予め入力されています。不明の場合もそのタグペアを、『全体(タグ付)コピー』で取り出したデータから削除するべきではありません。
既定値に戻すにはフィールドを空白にして他のフィールドに移動します。すべてのタグを既定値に戻すには[ファイルメニュー / 全タグ クリア]を使います。
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・イヴェント タグ (Event)
トーナメントやマッチの名前と組番号などを入力します。JCCAのイヴェントならフィールド右側にある下向き三角をクリックしてメニューから選び、組番号などを付け加えると簡便です。
・サイト タグ(Site)
自由に編集できますが、"JCCA"か"JPCA"を必ず含むはずです。
・日付 タグ(Date、EndDate)
Dateタグはゲーム開始の日付、JCCA特有のEndDateはゲーム終了の日です。もちろん開始の日付が終了の日より新しくてはいけません。
年は必ず4桁で入力してください。左から年.月.日、の順です。
部分的に不明な場合、月と日は一桁のみの「?」は不可。年は下の桁から続く場合のみ可とします。[これはPigeon Logの設定です]
通常の文字列として編集する他にウィンドウズの補助機能を利用することもできます。フィールド右側ある下向き三角をクリックすると、見た目はあまり変わりませんが、年月日が別々のフィールドになり、左右矢印キー(←、→)で年月日フィールド間の移動(循環します)、上下矢印キー(↑、↓)で値の増減ができます。数字を直接タイプするより間違いが少ないかもしれません。ただし"1752.09.14"よる古い日付は入力できません。この機能を使い終わったらフィールド右側の「終」をクリックして編集フィールドをもとの状態に戻します。
・ラウンド タグ(Round)
通信チェスでは複数のゲームが同時進行するのが常態なのでこのタグを利用することはまれです。しかし、PGN必須タグの一つです。削除してはなりません。
ラウンドのないイヴェントには"-"(ハイフン)を使います。この既定値がJCCAでは通常と思われます。ラウンドがあるのだが不明の場合は"?"で表します。また階層的ラウンドは"2.1"、"3.4.1"などと数字とピリオドで表現します。
・プレーヤー名 タグ(White、Black)
日本語の名前でもやはり漢字は使えず、半角のローマ字で表します。姓・名の順にして、間に", "(カンマとスペース一つ)を入れる約束です。[私見:カンマは倒置した印であろう。アジアやハンガリーの名前は姓・名の順が本来のものであり、カンマを入れるのはおかしい。姓を大文字だけでつづる方式が妥当だと思う。しかし理解する欧米人は今はまだ少ないかもしれない。とりあえず「カンマ挿入方式」と妥協する]
・結果 タグ(Result)
直接編集することはできません。ウィンドウ左下の結果設定ボタンを使います。
"*"、 "1-0"、"1/2-1/2"、"0-1"の4種のいずれかです。"*"は「ゲーム進行中」の意味ですが、また「結果不明」の意味でも用いられます。進行中のゲームだけがコマを動かして手を記録することができます。
・レイティング タグ(WhiteJCCA、BlackJCCA)
PGN本来のレイティング表記は数字のみかUR(レイティングなし)を表す"-"(ハイフン)のみですが、JCCAの仮レイティングを表すため丸カッコ("("と")")で数字を囲むこともできます(JCCA特例。本バージョンより)。WhiteEloタグなどが必要なときは「その他のPGNタグ」を利用して記入します。
・終了日付 タグ(EndDate)⇒日付タグ

以上の必須タグは削除できません。必ずPigeon Log書類に保存され、また『全体(タグ付き)コピー』ボタンでコピーされます。不必要な場合は他のエディター(「メモ帳」など)にペーストし削除してから利用してください。
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その他のPGNタグ
必須タグ以外のタグを記述するときは「その他のPGNタグ」を使います。また、それらのタグを含んだPGNゲームをペーストしたときにもここに表示されます。保存した書類を開いたときも同じです。
[TagName "Tag Value"]のTagNameの部分を左側に、右側の欄にTag Valueの部分を入力します。「"」(クォーテーションマーク)は入力しません。左側のTagNameを入力したら、必ず続けて右欄のTag Valueの部分を入力してください。こうして左右の欄をともに満たさない限り次の行の入力はできません。最大10個まで作成できます。
左欄、TagNameは空白(スペース)を含んではいけません。またTagNameとその右「"」(クォーテーションマーク)とのあいだの空白は入力しません。
例外があります:"SetUp"タグと"FEN"タグ、"EPD"タグ。
これらを含んだPGNゲームを貼り付けると、"FEN"タグ(、"EPD"タグ)は"SetUp"タグの有無にかかわらず解釈され、ボード上のコマ配置などが再現されます。そして「その他のPGNタグ」欄には表示されません。
全体(タグ付)コピー』で取り出すと"SetUp"タグと"FEN"タグがタグ部末尾に付加されます。
これらのタグは、ここに新たに作成しても無視されます。保存されませんし、『全体(タグ付)コピー』で取り出すこともできません。
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6 保存する / 開く
ゲームを保存し、保存した書類を開くには他のウィンドウズ・ソフトウェアと同様[ファイルメニュー / 上書き保存]、[ファイルメニュー / 名前を付けて保存]、[ファイルメニュー / 開く]を使います。
保存ファイルはPigeon Logの独自形式です。保存される内容はゲームのスコアとPGNタグ部分の他に、ボードの正立 / 倒立、しおり位置です。他のタイプの書類を開くことはできません。

初めて保存するときのダイアログにはWhiteタグとBlackタグのプレーヤーの名前の一部からデフォールトのファイルネームが示されます。必要に応じて変更してください。また".pld"というエクステンションが既定値とされます。なるべく、このエクステンションを使ってください。
Pigeon Log書類の保存先は“マイ ドキュメント”内に専用のフォルダーを作り、その中にまとめて保存することをお勧めします。また、そのフォルダーの中で、例えばトーナメントごとのフォルダーを作り、グループ分けすることをお勧めします。
保存すると、[ファイルメニュー / 最近保存した書類]が更新されます。編集を加えていないゲームでも[ファイルメニュー / 上書き保存]で保存の動作がされ、[ファイルメニュー / 最近保存した書類]を更新できます。
一度保存すると[ファイルメニュー / 最近保存した書類]から開くことができるようになります。

ドキュメントを開くと保存した上記の内容が復元され、記録した最終局面が表示されます。また[ファイルメニュー / 最近開いた書類]が更新されます。
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7 PGNゲームをペーストする
PGNゲーム全体、すなわちダグ部とムーヴリストの両方をペーストしてPigeon Logに表示させます。閲覧、編集でき、Pigeon Log形式で保存もできます。キーボードとマウスで入力するのと変わりません。
他のテキストプログラムの書類やウェブサイトのページでPGNゲームをひとつコピーして、ウィンドウ右の『PGNゲーム 貼り付け』ボタンをクリックします。ドラッグ&ドロップは使えません。
2バイト文字(いわゆる全角文字)が含まれていた場合、可能なら半角文字に変換して処理します(対応テキスト・エンコーディングはシフトJISのみ)。
注意、最初のPGNタグの左端の「ブラケット (" [ " の形のカッコ)」がコピー部分から欠けないように気をつけてください。空行から始まっていても構いません。
ダグ部の途中に空行があってはなりません。空行はダグ部分の終わりと判断されます。次の行が再びダグペアであっても次のゲームに属するものとして無視されます。
また、ムーヴリストの最後にあるゲーム結果の標識(*、1-0 etc)まで含めてペーストしてください。
タグペアを見つけると、Pigeon Logはボードやスコアを初期配置に戻し、タグの解釈を始めます。このとき可能な補正を少々施す場合があります。そのためタグの内容が元のテキストと全く同一であるとは限りません
なお"SetUp"タグと"FEN"タグは、コマの初期配置の変更などが処理されますが「その他のPGNタグ」欄には表示されません。

クリップボードにムーヴリストが続いていると「ムーヴをペーストする」に次の処理をゆだねます。続いて次項をお読みください。
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8 ムーヴをペーストする
ムーヴリストをペーストしてゲームの進行を記録します。終了していないゲームの終端が表示されている必要があります。
ムーヴリストを、1手、数手まとめて、あるいはムーヴ全部でも、ペーストします。ムーヴリストとは、例えば、「2. Nf3」、「 e5 2. Nf3 Nc6」、「0-0」などです。
他の書類からムーヴリストをコピーしたら『指手 貼り付け』ボタンをクリックします。ドラッグ&ドロップは使えません。
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ムーヴリスト中の何手目かを示す数字は無視されます。
ムーヴリストはSAN (< Standard Algebraic Notation) であればPGNでなくとも解釈できます(下記の通り数字式も可)。また多少の「揺れ」を吸収します。例えばキャスリングの記号にゼロを使っても大文字のオーでも、混在してもキャスリングとして解釈します。チェックなど各種記号の有無に影響されず解釈します。さらにムーヴそのものの記述に誤りがあっても補正して解釈することがあります。また漢字などの複数バイト文字、いわゆる全角文字が含まれている場合、半角に変換して意味のある文字は変換し、他は捨てたうえで解釈します(対応テキスト・エンコーディングはシフトJISのみ)。このため、Pigeon Logがエラーを検出しなかったからといって、元のテキストにエラーが無いとはいえません
ピースを表す頭文字は英語かドイツ語でなければなりません。他の言語では誤解するかエラーとなります。英語かドイツ語であれば混在しても構いません。ただし、ポーンを表す頭文字が付いていてはいけません(SANではない)。
コメントは「!, ?」を含め一切サポートされていません。読み飛ばすかエラーとなります。
バリエーション(変化、分岐、PGAの「( )」)はサポートされていません。読み飛ばすかエラーとなります。
イリーガルムーヴや“不明瞭な手”などに出会うと上記同様エラーとなり、解釈はそこで中止されます。どの部分が解釈できなかった表示するダイアログが開きます。エラーになったムーヴをマウスでコマを動かして、その後の部分だけをコピーし直して再びペーストする、などの回避策をとってください。
PGNゲーム全体を、つまりタグ付きで、ペーストするときはムーヴリストの最後にあるゲーム結果の標識(*、1-0 etc)まで必ず含めてください。またPGNゲームをペーストするを参照してください。
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SAN以外ですが国際対局で使用されることのある数字式もサポートしています(1. 5454 5755 2. 7163 etc)。ポーンプロモーションはICCFの5桁を用いる方式(1=Q, 2=R, 3=B, 4=N)と、6桁を使い最後の2桁でそのコマの初期配置でのマス(位置)を表す方式の2つだけが解釈できます。後者の場合5桁目のみが有意で、1(8)=R, 2(7)=N, 3(6)=B, 4=Q です。プロモーションも含めて4桁のみで表す方式はサポートされません。SANと区別なく『指手 貼り付け』ボタンでペーストします。ムーヴリストのこの形式での取り出し(コピー)は[編集メニュー / 数字式ムーヴリストを コピー]を使います。
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9 ゲーム内の局面移動
ダイアグラムの下、局面移動の各種ボタンを使ってムーヴを戻した局面や、進めた局面を表示します。
・『しおり設定』ボタン、『しおり』ボタン
『しおり設定』ボタンで任意の局面を「しおり位置」に設定します。保存時に記録されます。
『しおり』ボタンを押すと「しおり位置」にジャンプします。
・『保存時』ボタン
保存したときの最終局面にジャンプします。書類を開いたときの最終局面は保存を実行するまで「保存時」局面です。
・『矢印キーを使用』ボタン
このボタンを押すと表示が『矢印キー使用中』となって各種移動ボタンの代わりにキーボードの矢印キーも使えるようになります。マウスボタンを押すより素早く、連続移動も楽にできます。
←は『< 前』、→で『次 >』です。↑は「最初」の方向に、↓で「最後」の方向にジャンプします(途中に"しおり"、"保存時"位置があればそこに止まります)。
動いたコマと移動前のマスに枠が付きます。これは矢印キーを使ったときと自動再生のときだけで、他の方法で移動したときには通常表示されません(設定で表示させることもできます)。
矢印キーでの移動は他のボタンを押したり文字列編集用フィールドをクリックすると終わります。再開には面倒でも、もう一度このボタンを押してください。
・スコアをクリック
ウィンドウ右下、スコアの任意の位置をクリックすると、そのムーヴ直後の局面にダイレクトに移動できます。ドラッグで選択範囲を作らないようにクリックしてください。このスコアは直接編集はできませんが選択範囲をコピーすることができます。

自動でゲームを再生する方法もあります。次項のゲームを鑑賞する(自動再生)を参照してください。
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10 ゲームを鑑賞する(自動再生)
ゲームの最初から最後までの局面を、『次 >』ボタンや矢印キーを使わず順次表示させます。今もし最後の局面が表示されているなら最初の局面に巻き戻してから、そうでなければ現在の局面から開始です。
『自動再生』ボタンを押すとボタンの右側にパネルが表示され自動再生が始まります。ボタンの表示は『中断』に変わり、いつでも中断できます。
パネルのスライダーで速さを調節します。ツマミを左右にドラッグしてください。ドラッグ中も自動再生は継続しまので、実際の速さを見ながら調節してください。マウスを離しても再生は最後の局面まで続きます。
中央の位置はモデラート、目盛りひとつ右はアレグロくらいの感じでしょうか。目盛りと目盛りの間にも停止位置が1ヶ所あります。真ん中からひとつ左の目盛りでは1秒間に約1回。中央部分はそこそこ音楽的な速さですが、両端はかなり極端になっています。左端では約5秒に1回と非常に遅く、逆に右端に近づくと大変に速くなります。ゲームを鑑賞するには非現実的速度ですが、途中の早送りとしてお使いください。
パネル上部のタイトルバーをマウスボタンでプレスしている間、自動再生は一時停止します。このパネルはフローティングウィンドウです。自由に移動もできます。またパネルを閉じても自動再生に影響ありません。再び開くには[オプションメニュー / 自動再生 速さ]を実行します。
自動再生が終わるとパネルは閉じます。ただし速度調整のツマミをプレスしている間は閉じず、引き続き速さの調節ができます。もし自動再生の前に予め再生速度を調整したいなら[オプションメニュー / 自動再生 速さ]でパネルを開きます。
パネルで設定した速度を、次回Pigeon Logを実行するときのために保存しておくことができます。[オプションメニュー / 設定]
自動再生が終了すると局面移動に矢印キーが使える状態になっています。
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11 ゲーム / スコアをコピーする
Pigeon Logは独自形式以外のファイルを作成できません。印刷機能もありません。PGN形式のデータが必要なときは『全体(タグ付き)コピー』ボタンなどでコピーし、他のアプリケーションにペーストしてください。
・『全体(タグ付き)コピー』ボタン
PGN形式でのゲーム全体のコピーです。タグ部("必須タグ"および入力されている"その他のタグ")とムーヴ記述部が続いてコピーされます。ムーヴ記述部はウィンドウ下部に表示されているスコアの通りです。
タグ部とムーヴ記述部の間に空行が1行入ります。これはPGNの仕様です。この空行を削除してはいけません。ムーヴ記述部の後に空行が1行付加されます。
・『指手のみコピー』ボタン
ウィンドウ下部に表示されているムーヴ記述部のみがコピーされます。終了標識("1-0"など)は省かれます。
PGNではなく数字式で取り出すのには[編集メニュー / 数字式ムーヴリストを コピー]を使います。
・『次手以降コピー』ボタン
今表示している局面より後のムーヴの記述のみが、改行なしでコピーされます。
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12 ファイルメニュー
[/ 新規ゲーム  Ctrl+N]
コマを初期配置にしてタグもすべて既定値に戻します。編集中のデータは捨てられます。すなわちPigeon Logを開始したときと同じ状態になります。
[/ 初期配置(M)...]
タグはクリアせず新規にゲームを記録する準備をします。ダブル・ラウンドロビンのトーナメントで自分のゲームを記録する場合、白(黒)番のゲーム用にタグを入力して保存したのち、この機能を使って黒(白)番を記録すると楽です。
[/ 開く(O)  Ctrl+O]
通常のオープンダイアログでPigeon Log形式の書類を開きます。
[/ 最近保存した書類(Q)]
最近保存した書類から選んで開くことができます。メニューの上から新しい順に並びます。最大数は64。これを超えると最も古いものが捨てられます。
ファイルやフォルダーの名前を変えたり、移動するとプログラムはファイルを見つけられず、その旨をダイアログで表示して、そのファイルに関する記録を取り除きます。
[/ 最近開いた書類(R)]
最近開いた書類から選んで開くことができます。メニューの上から新しい順に並びます。最大数は64。これを超えると最も古いものが捨てられます。
ファイルやフォルダーの名前を変えたり、移動するとプログラムはファイルを見つけられず、その旨をダイアログで表示して、そのファイルに関する記録を取り除きます。
[/ 上書き保存(S)  Ctrl+S]
今開いているゲームを保存します。
まだ一度も保存されていないゲームなら次項の[/ 名前を付けて保存(A)...]が呼び出されます。
[/ 名前を付けて保存(A)...]
ダイアログを開き、新たにPigeon Log形式で書類を保存します。
[/ Pigeon Log を終了(X)]
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13 編集メニュー
[/ 元に戻す]から[/ 削除]までは個々のタグフィールドの文字列編集用ですので、個別の説明は省略します。
アンドゥーは単純なタイプです(2回目のアンドゥーはリドゥー)。また場合により機能しないことがありますがご了承ください。
[/ 元に戻す(U)   Ctrl-Z](アンドゥー)
[/ 切り取り(T)   Ctrl-X](カット)
[/ コピー(C)    Ctrl-C]
[/ 貼り付け(P)   Ctrl-V](ペースト)
[/ 削除(L)     Del]
[/ FENを コピー(F)]
現在の局面のFENをコピーします。
[/ FENを PGNタグ形式でコピー(E)]
現在の局面のFENを、PGNのタグ形式でコピーします。
[/ FENを 貼り付け(N)]=『FEN 貼り付け』ボタン
ウィンドウ右の『FEN 貼り付け』ボタンを押すのと同じです。FENまたはEPDをペーストしてダイアグラムに表示します。ボード上部には手番(White/Black to move)が表示されます。これは一時的なものでコマを動かしたり、一度他のウィンドウに隠されたりすると消えます。
JCCAのメールマガジンやメーリングリストでは多くの場合、テキスト図面の下部にFENまたはEPDが付加されています。その1行をコピーして『FEN 貼り付け』ボタンを押します。
PGNのタグの形式でも裸でもどちらでも構いません。また"FEN:"やカッコなどを前後に含んでいても構いません。1行に複数あるときは一つを選んでコピーしてください。
新規ゲームあつかいですから、その局面から後を編集することもできます。ただしポジションがイリーガルでもPigeon Logは感知できません。その場合ムーヴがリーガルか否かの判断がおかしくなるかもしれません。
[/ 数字式ムーヴリストを コピー(X)]
この記述形式の説明はムーヴをペーストするの最後にあります。ポーンプロモーションはICCF式の5桁です。コピーで取り出せるのは現在『指手のみコピー』に相当するムーヴ記述部全体のみです。フォーマットも白・黒で1行とする1種のみです。
[/ 盤面のハードコピー(D)]
ダイアグラムのハードコピーを取ります。ウィンドウ左上のチェス盤と取り囲む白い部分がクリップボードに入ります。スクリーンショットですので通常の印刷には適した大きさは得られません(横296、縦304ピクセル)。移動などを表すためにマスに付けた枠は取り込みません。盤が倒立していれば倒立した画像になります。
[/ 全タグ クリア(K)]
すべてのタグの値を既定の初期値に戻します。アンドゥーはできません。
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14 オプションメニュー
[/ 盤倒立(F) Ctrl-F]
ダイアグラムを黒から見た図面にします。保存時には他データとともに保存され、再び開くと倒立で表示されます。倒立した状態で実行すると、元に戻ります。

[/ 設定(Z)]
ダイアログが開き下記の設定をします。
・コマの動かし方
“ドラッグ” か“クリック&クリック” 、お好みの方法をクリックして選んでください。コマを動かすを参照。
・動いたコマの軌跡
「動いたコマの軌跡(移動元・先のマスに印をつける)」にある「ボタンで移動のときも表示」にチェックマークを付けると、矢印キーでの移動自動再生のときと同様に、どの移動方法でも動いたコマと移動前のマスに枠が付きます。
・スコア改行幅
ウィンドウ右下のスコアの、またコピーボタンで取り出すスコアの1行を何桁(文字)以内にするかの設定です。既定値は72で、ほとんどの場合、変更する必要はないでしょう。PGNは79桁以内で改行するよう定めています。変更するにはスライダーのツマミを左右に動かします。白い部分をクリックすると値は1ずつ変わります。スライダー上部の数値を見ながら設定してください。「初期値72」(アンダーラインされた部分)をクリックすると初期値に戻ります。
・自動再生 速さ
「初期値を現在の速さに変更」にチェックを入れると、Pigeon Logを始めるときの速さを現在の値に変更します。チェックが外れていても元に戻ることはありません。速さ調節パネルが表示されていないときは「パネルを表示」(アンダーラインされた部分)をクリックすると表示され、現在値を確認・変更できます。
・ボードのローマ字・数字(座標)の位置
座標を示す “a b c d e f g h”、“1 2 3 4 5 6 7 8” の表示位置を決めます。ボードの「左・下、倒立時は右・上」、「常に 左・下」または「4方(上下左右)」の3つのパタンからお好みで選んでください。

[/ 自動再生 速さ(I)]
自動再生の速さ調節用パネルを開きます。ゲームを鑑賞する(自動再生)参照。
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15 ヘルプメニュー
[/ Pigeon Log の使い方(H)]
今ご覧になっている「Pigeon Logの使い方」を、いつもお使いのWebブラウザで開きます。
[/ Pigeon Log について(A)]
バージョン情報などを表示します。
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16 ボタン一覧
ウィンドウ左下から
局面移動ボタン
 『自動再生』   ⇒ ゲームを鑑賞する(自動再生)
 『しおり設定』  ⇒ 局面移動
 『矢印キーを使用』 ⇒ 局面移動
 『< 前』
 『次 >』
 『しおり』 ⇒ 局面移動
 『保存時』 ⇒ 局面移動
 『<< 最初』
 『最後 >>』
手の削除ボタン
 『< 取消し』  ⇒ ムーヴを取り消す
 『切詰め <<』 ⇒ ムーヴを取り消す
結果設定ボタン
 『* 未定』   ⇒ ゲーム終了をマークする
 『1-0 白勝』  ⇒     同  上   
 『1/2 ドロー』 ⇒     同  上   
 『0-1 黒勝』  ⇒     同  上   
ウィンドウ右上段
 『全体(タグ付)コピー』 ⇒ ゲーム / スコアをコピーする
 『指手のみコピー』   ⇒      同  上    
 『次手以降コピー』   ⇒      同  上    
 『FEN 貼り付け』 [編集メニュー / FENを 貼り付け(N)]に同じ
 『PGNゲーム 貼り付け』 ⇒ PGNゲームをペーストする
 『指手 貼り付け』    ⇒ ムーヴをペーストする
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17 フォルダーとファイル、アンインストール
「Pigen Log」のフォルダーとファイルについて、またアンインストールについては「お読み下さい.txt」をお読みください。最近の改定履歴も記してあります。
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このページの編集、およびプログラムソース編集の一部にも、エディター mi 2.1 を使用しました。これはマッキントッシュ用の優れたフリーウェアです。作者の上山大輔さんに感謝します。
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 *武具バグ武具バグ三武具バグ、武具バグ合わせて六武具バグ
 *ぶぐ馬具ぶぐ馬具ミぶぐ馬具、ぶぐ馬具あわせてムぶぐ馬具